住宅ローンを選択するときには、変動金利にするのか固定金利にするか思い悩む人も多いかも知れないのです。住宅ローンを申し込むときにいずれの金利プランをセレクトしたらいいのか困惑しないよう、変動金利と固定金利各々のメリットデメリットをお伝えします。
変動金利のメリットデメリット
変動金利と申しますのは、市場金利の動向に合わせ、定期的に金利が変動するタイプで、次にあげるようなメリットデメリットがあります。
変動金利のメリット
・市場の金利が低下すると、借入金利も低下するため返済額が半減する
変動金利のデメリット
・市場の金利がアップすると、借入金利も引き上がるため返済額が増大してしまう
・金利の動向によって返済額に変化があるため、返済計画を立てにくい
固定金利のメリットとデメリット
固定金利は、経済環境に関わらず、契約時に約束した金利が完済するまでず~と変わらないタイプで、次にあげるようなメリットデメリットがあります。
固定金利のメリット
・市場の金利が上がっても、契約時に約束した金利はおんなじなので、返済額が一緒
・申し込み時点で返済総額や月々の返済額がわかるため、返済計画を立てやすい
固定金利のデメリット
・市場の金利が低下しても、契約の時に約束した金利は変わらないので、金利低下のメリットがない
・固定金利の金利というのは、変動金利より高く設定されているので、変動金利より金利負担が大きい
固定金利期間選択型(当初固定型)やミックス金利も存在する
住宅ローンの金利タイプにおいては、変動金利と固定金利をミックスさせた「固定金利期間選択型(当初固定型)」や「ミックス金利」も存在します。各々の特徴も理解しておきましょう。
固定金利期間選択型(当初固定型)の特徴
「最初の5年間の金利が*%」など、返済開始から一定期間が固定金利で、固定金利期間が過ぎれば変動金利に変わるタイプです。
ミックス金利の特徴
「借入額の70%を固定金利、残りの30%を変動金利」だったり、全く異なる金利タイプをミックスさせたプランで、変動金利と固定金利のメリットをバランスをとって取り入れることができます。
住宅ローンの金利は変動金利と固定金利のいずれがリーズナブル?
住宅ローンの金利だけを比べた場合、変動金利の方が固定金利よりも低く設定されていて、ちょっと見リーズナブルに感じます。しかし、長期間に亘って返済を続ける住宅ローンのケースでは、金利の上昇は返済計画を狂わせてしまうことから、安堵して返済を続けられるという点では固定金利のほうが勝っているのです。
また、変動金利と固定金利には各々メリットとデメリットがあって、いずれの方がアドバンテージとなるかは借入金額や返済期間、ライフプランなどによってバラバラになってきます。
次にあげるポイントに注目して、各々の返済プランに合った金利タイプを選べば良いでしょう。
変動金利のシステムや「5年ルール」「125%ルール」も確認しましょう
変動金利にするべきか、それとも固定金利にするべきか決めるとき、「市場の金利がアップしたら翌月から返済額が増大してしまう?」「変動金利にしたら毎月金利を確かめないといけない?」というような疑問があるかもしれません。
まず、変動金利の金利というのは、「年に2回・6カ月ごと」に見直されるのが通例です。これを受け、市場の金利が上昇しても、すぐさま金利が見直されることや、2カ月連続で金利がアップしていくことはありません。
また、住宅ローンの返済方法においては「元利均等返済」と「元金均等返済」がありますけど、変動金利で元利均等返済を選択すると、「5年ルール」と「125%ルール」によって返済額が一気に増えないシステムになっています。
元利均等、元金均等と申しますのは?住宅ローンの返済方法
元利均等返済とは?
毎月の返済額がおんなじの返済方法です。毎月の返済額が一定のため、返済計画を立てやすくなるのがおすすめポイントではありますけれど、元金の返済ペースが遅いことから、利息の負担が大きくなるというマイナスポイントが存在します。
元金均等返済とは?
毎月、一定の元金を返済する方法です。元本の返済がスピーディーに進むことからトータルの支払い額を押さえられるメリットがありますが、返済当初の返済額が過多になるというマイナスポイントがあります。
変動金利で元利均等返済をセレクトしたときのルールとは?
住宅ローンの5年ルール
変動金利で元利均等返済を選択すると、金利が増加しても5年間は毎月の返済額が変わりません。これを「5年ルール」と呼ぶのです。
住宅ローンの125%ルール
変動金利で元利均等返済を選択すると、金利上昇時には次の5年間の返済額が急に増えるかもしれません。そこで、金利が上昇しても従来の返済額の125%を上回らないようになっており、これを「125%ルール」と呼んでいます。
ちなみに、「5年ルール」と「125%ルール」は、取り込んでいない金融機関もあります。変動金利を選択するケースでは金利が上昇したときのルールや、金利の見直し方についても絶対チェックした方が良いでしょう。