コロナをきっかけに、BCP対策に取り組もうと考えていませんか?
企業は緊急事態が起きた際も、事業を継続・早期復旧させる必要があります。
速やかに対応できなければ取引先や顧客から信頼を失い、最悪の場合、倒産に追い込まれることも…。
ですが、具体的に何をすればよいのか分からないですよね。
そこで今回は中小企業の経営者や担当者に向けて、BCP対策におすすめのツールと選び方を紹介します。
データを安全に保管「バックアップツール」
緊急時ではデータを失うリスクが考えられます。
このような重要な情報が無くなっては仕事に支障が出てしまいます。
- 従業員連絡先一覧
- 顧客の個人情報
- 決算書
- 研究・開発中の製品情報
- 会議議事録
- 人事ファイル
- 各機械の取扱説明書
- 取引先リスト一覧
取引や業務オペレーションが完全にストップする可能性も考えられます。
しかし「バックアップツール」を導入していれば、停電や火事でデータが消えても素早く復旧できます。
設定した期間ごとに情報を上書きしているため、例えPCが壊れていてもデータは安全。
特にクラウド型ならインターネットにつなげられれば、どこからでも簡単に復元可能です。
「バックアップツール」を使うことで、経営層のみならず、従業員・取引先にとっても安心につながるでしょう。
「バックアップツール」の選び方
「バックアップツール」の選定ポイントはセキュリティです。
最低限のバックアップなら無料ソフトでも十分ですが、セキュリティを考えると有料版をおすすめします。
「データの暗号化などデータを保護できるか」「サポート対応が手厚いか」が比較ポイントとなります。
予期せぬ事態に備え、信頼できる「バックアップツール」を導入しましょう。
スピーディーに連絡「安否確認ツール」
災害時では従業員への連絡が必要ですが、従来の電話・メールでは課題が山積みです。
- 連絡先が変わっていて、連絡がつかない
- 1件1件連絡していると時間がかかる
- 従業員の状況が共有できない
- 夜中・早朝はバックオフィスが対応できない
例えば2011年の東日本大震災の際は電話がつながりにくく、メールも届きにくい状況が発生しました。
連絡が取れなければ、稼働できる人員の把握にも時間がかかります。
そこで、より効率的に連絡を取れる手段として注目されているのが「安否確認ツール」です。
ツールによっては気象庁の地震情報に連動して、自動で安否確認を配信します。
従業員は「怪我の有無」「出社の可否」などを入力するだけ、結果は自動で集計されます。
バックオフィスが動けない状況でも従業員の状況がスムーズに確認できるのです。
「安否確認ツール」の選び方
「安否確認ツール」を選ぶ際は連絡手段を比較してみてください。
従業員によって普段利用するツールが異なります。
メール・電話だけでなく、LINE・Twitter・FacebookなどのSNS連携機能があると便利です。
また、専用アプリがあるとPCが触れない場所でもサッと回答できます。
どのような状況で災害が起こるか分からないため、連絡手段が豊富なほうが助かるでしょう。
会社に行かなくてもOK「リモートアクセスツール」
想像してみてください。
地震や台風の影響で交通網がマヒしたら…。
従業員が無理して出勤し、途中で被害に遭ったら…。
会社の売上に最も寄与している事業がストップしてしまえば、会社の存続が危ぶまれます。
会社に来なくとも業務を進められるように、「リモートアクセスツール」を導入しませんか。
「リモートアクセスツール」とはインターネットを通じてオフィスにあるPCを操作するツールです。
例えば、
- ファイル閲覧・変更
- アプリケーションの起動
- メールの送受信
などが可能です。
社内のPCを自宅や出先から操作できるので、わざわざ出社する必要はないのです。
”遠隔操作”と聞くと「難しそう」といった印象があるかもしれません。
しかしIT知識がなくても簡単にセットアップできるよう、シンプルに作られているものも存在します。
手軽な「リモートアクセスツール」を導入すれば、誰でもオフィスに居るときと同じように働けるのです。
「リモートアクセスツール」の選び方
「リモートアクセスツール」で心配なのが情報漏えいですよね。
不正アクセスや情報持ち出し対策として、ユーザーごとにアクセス権限を設定できます。
また、ID・パスワードに加えて、ワンタイムパスワード・生体認証などに対応しているツールもあります。
社内PCへのアクセスを許可しつつ、悪意のある利用を防ぐために「リモートアクセスツール」を比較してみましょう。
まとめ
今回はBCP対策におすすめのツールと選び方を紹介します。
- データを安全に保管「バックアップツール」
- スピーディーに連絡「安否確認ツール」
- 会社に行かなくてもOK「リモートアクセスツール」
災害はいつ発生するか予測できません。
1年後かもしれませんし、明日かもしれません。
「事前にどれだけ準備しているか」が会社の未来を左右します。